2024年9月29日 第16回ツルハグループ学術発表大会 開催
2024年9月29日 第16回ツルハグループ学術発表大会 ※ログイン認証あり※ツルハホールディングスは、薬剤師による研究活動を通じて地域医療サービスのさらなる向上・発展に寄与することを目的とした「第16回ツルハグループ学術発表大会」をアスティ45(北海道札幌市)にて開催しました。
学術発表大会は2009年から開催されており、本年度も現地開催とオンライン開催を併用したハイブリッド形式で実施しました。現地参加者は約70名にのぼり、オンラインでは全国の約210拠点で薬剤師が参加しました。
15演題の多様な研究成果を発表
この大会では、予選会である調査研究セミナーの全50演題の中から選ばれた15の演題が発表されました。発表では、「女性アスリートの健康支援」や「感染症治療における薬の適正使用」、「電子処方箋やマイナンバーカード、オンライン服薬指導の活用による医療DXの推進」、「口腔ケアへの取り組み」、そして「多剤服用(ポリファーマシー※1)の改善」など、地域の医療と生活に深く関わる多彩な研究成果が発表されました。
さらに、今大会では「セマグルチド経口製剤※2による消化器系副作用発現のリスク因子の探索」に関する報告が行われました。これは、薬局の薬剤師が記載する薬歴を元に、特定の薬を服用した際に副作用が起こりやすくなる要因を検討したものです。これにより、患者様一人ひとりに適した副作用の情報提供を行い、治療継続を支援できる可能性が示唆されました。
参考: 「ポリファーマシーに対する啓発資材の活用について|厚生労働省」
※2 セマグルチド経口製剤とは、糖尿病の治療薬の1つです
厳正な審査と受賞者の発表
全ての演題が終了した後、8名の外部審査員による厳正な審査を経て表彰が行われました。また、ハイブリッド形式のメリットを活かし、Web上で参加するツルハグループの新人薬剤師190名の投票により選ばれる「新人薬剤師オーディエンス賞」を選出しました。さらに、ツルハホールディングスの経営理念「お客様の生活に豊かさと余裕を提供する」に基づき、理念に最も沿った演題を「ツルハHD社長特別賞」として表彰しました。
審査委員としてご参加いただいた大学の先生方からは、次のような講評をいただきました。
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『研究において重要なのは、「何が今まで分かっていて何が分かっていないのか、そのために自分たちはどういう仮説を立てて研究を進めるのか」 を明確にすることであるが、それが行われている発表が多かった。』
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『調剤専門薬局ではなく、大規模なグループとして、地域ごとに協力した共同研究が多く見られ、ツルハグループらしい内容が多かった。』
外部学会での発表で、地域医療の向上を目指して
審査委員の先生方からいただいた質疑やご意見を踏まえ、今後は外部の学会での発表に向けて取り組んでまいります。
ツルハグループでは、薬剤師が互いに切磋琢磨し、さらなる質の向上を図るとともに、地域医療の向上を目指して尽力していきます。
最優秀発表賞:1名
「セマグルチド経口製剤による消化器系副作用発現のリスク因子の探索」
ツルハHD社長特別賞:1名
「当社を利用する顧客と店舗従業員に対する薬剤師の口腔ケアに関する対面指導の有効性」
優秀発表賞:3名
「保険薬局に来局する患者の口腔ケアに関する認識と歯周病リスクの評価」
「OTC薬・サプリメント等購入時の患者自身によるお薬手帳の活用推進に向けて薬局薬剤師ができること」
「マイナンバーカード利用に対する薬局薬剤師の実態調査」
新人薬剤師オーディエンス賞:1名
「セマグルチド経口製剤による消化器系副作用発現のリスク因子の探索」